Twitterの下書きの話

あなたはTwitterをやっているだろうか。

私などは高校生のころからもう何年も細く長く続けている。

アカウントはことあるごとに分けてみたりまとめてみたりを繰り返してはいるが、未だにいくつも残っている。

 

ところで、Twitterには下書き機能があることはご存じだろうか。

ツイートしようと思ってやっぱりやめたもの、自分だけのメモとして残しておきたいもの、図らずも残ったままのものなど理由は様々であるが、他人には見えない形でどんどん自分の思考の歴史がたまっていく感じだ。

 

今回はそんな私の下書きをいくつか振り返ってみようと思う。

 

「電車でちっさい少年がかけているサングラスを地面に叩きつけては泣くというのを繰り返す不思議な光景を目の当たりにしてちょっと笑いそうになったんやけど、その子のTシャツに描いてあるパンダが三頭とも顎しゃくれてて流石に吹いた」

 

主語が長くてわかりにくい。30点。

三頭の顎がしゃくれたパンダのTシャツは少し気になるので調べてみる。

ネット上ですぐに見つかる顎がしゃくれたパンダのTシャツは、一昔前に一世を風靡したシャクレルプラネットのシャクレルパンダが描かれている物と、謎のしゃくれたパンダの顔面のみが手書き感あふれるテイストで描かれた代物の二種類だけだった。

三頭のパンダがしゃくれているTシャツは何かの特典なのか、それともハンドメイドなのか、謎は深まるばかりである。

 

「やらなあかんことあるけどやる気でなくて暇な時もあるけど律速段階的な意味で暇な時もあるし

 

これはどうやら書きかけのまま忘れ去られたツイートのようだが、いや分かる。

それやでほんま。誰が書いたんや?あ、私か。

 

先に説明しておくと律速段階というのは某タニカ国際大百科先生によると『継起的な酵素反応系 S→ X1 → X2 →…→Pにおいては,各段階の云々


簡単に言うと流れ作業で仕事の速さが違うと暇になる人でてくるよねと言った意味だ。

 

例えばあなたが木材を切る作業、私が接着剤をつける作業、竹山田君が木の板とくっつける作業のように分担して机を作っているとしよう。

 

もし私の作業がとても遅いと竹山田君が例え木の板と木材をくっつけるプロフェッショナルでものすごく速く作業をできるとしても私の段階が終わるまで待たなければならない。これが律速段階だ。ごめんよ竹山田君。


さて、下書きに戻るとしよう。

前半部分、これは共感の嵐、いやもはや共感の台風だ。

恐らく画面の前のあなたもスタンディングオーベーションしていることだろう。ありがとう、ありがとう。

 

やらなければならないこと、学生時代ではテスト前の勉強であるかもしれないし、社会人なら会議の資料作りや、散らかった部屋の片づけかもしれない。

こういった面倒くさいことはやりたくないのだ。だからやらない。そうするとなんと驚いたことか、暇が生まれるのだ。

 

こういう風に図らずも生み出された暇というものは心の中にどこかモヤがかかったような微妙な気持ちになってうまく休まらない。


後半部分、これはそういった面倒なことのため重い重い腰を上げたのに、他人に起因する前段階の何かが終わってなかったり重要な連絡がいくら待っても届かなかったりする時の、これまた心休まらない暇である。


こんな暇ばかりでは年中無休で働いてるようなものだ。心の有給休暇も欲しいものである。

 

あ、今ちょっとうまいこと言った。

 

それではまた。

 

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